矢野エッセイ

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その62「無利子の人生」

僕のそばにずっと一本のギターがある。かれこれ45年。

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その61「またまた年末に哀しい話」

午前零時過ぎて携帯電話の呼び出し音がけたたましく鳴った。驚いて着信者を見ると古い友人のケイラ君だった。

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その60「自慢話」

「なんか自慢話聞かせて」
「自慢話ですかぁ……」
グロスマスターKは急に仕事をするふりをしながら黙ってしまった。

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その59「我がバカンス」

点滴スタンドをうまく操縦するにもこつがいる。なぜなら僕のだけキャスターが三つしかついてなかったからだ。でもそれを片手で押して歩くのも随分上手くなった。

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その58「京都の雨が身にしみて……」

「えーと、まあ、当日行こうかな……」
僕の心の目にはワークショップが大失敗に終わって受講者の前でうなだれている僕の姿がくっきりと,ありありと見えた。

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その57「我が輩はヒトである 名前は……?」

且つて日本を代表するビッグバンドのシャープアンドフラッツのリーダーであった原信夫はかなりの癇癪持ちであったらしい。

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その56「さるかに合戦 in GLOSS」

「ボン!」と派手な音がしてグロスマスターKが飛び跳ねた。こっちを見た目が怯えている。

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その55「踏犬糞学会発足のお知らせ」

犬のウンコを踏んだ。何と久し振りのことであろう。数十年前最後に犬のウンコを踏んだのがいつであったか、もはや記憶にはない。

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その54「カーテン」

人間はこの体質から自由にはなれないのだろうか。もちろん時に人はそれで救われ、優しくもなれるのだからその「あの人と比べて」式の方法を全く否定する気はないのだがこと幸せに関してはそれだけではわからないことが多すぎる気がするのです。ということで今回は僕の幸福論。

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その53「哀しき相似形」

その女性は杖をついて画廊に入ってきた。ついそこで、今しがた、いいことがありましたというような笑顔で僕の方を見て、それから作品を一つ一つ見て回った。

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